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 無責任な塊だ。

 しかも、その事を自分自身では微塵も気付いていない。

 どうしようもなく駄目な男、それがこの坂本という人物なのだ。

 だから、答えなどない。答えられるはずもない。

「ねえ」

 それでも、何とか、変えることは出来ないだろうか。

 この駄目な男を。

 少しでも、ほんの僅かでも変える事を。

 自分では出来ないだろうかと加世子は思う。

 なぜそこまでして、この男の事を考えるのか?

 それは加世子自身にもよく分からない。

 袖すり合うも多生の縁。

 とでもいえばいいだろうか。


	小説「ちょっとそれには、早すぎる。」第10話より抜粋
 
   
カウンター 開 設 日:02.10.23 / 最終更新:12.04.10